物語クッジュッタラー侍女
花代をごまかしていた侍女が、教えを聞いて正直になり、王妃たちに教えを伝える人になった物語です。
クッジュッタラーは、コーサンビーの王妃サーマーヴァティーに仕えた侍女です。背中が曲がっていたことから、この名で呼ばれました。身分は高くありませんでしたが、のちにお釈迦様から、在家の女性の弟子のうち、教えをいちばん多く聞き覚えた人とたたえられます。
あらすじ
クッジュッタラーは毎日、王妃のための花を買いに出かけていました。ところが預かったお金の半分を自分のものにし、残りで花を買っていました。
ある日、花屋の家でが教えを説いていました。クッジュッタラーはそれを聞いて心を開き、自分のしてきたことを恥じます。その日は預かったお金のすべてで花を買って帰りました。
いつもより花が多いのを不思議に思った王妃にたずねられ、クッジュッタラーは隠さずにを話しました。これまでお金をごまかしていたこと、教えを聞いて改めたこと。王妃は彼女を責めるよりも、その教えを自分たちにも聞かせてほしいと頼みました。
王妃たちは王宮の外へ出られません。そこでクッジュッタラーが毎日お釈迦様のもとへ通い、聞いたをそのまま覚えて帰り、王妃と女性たちに伝えました。こうして伝えた短い教えの数々は、「このように説かれた」という言葉で始まる教えの集まりとして、今も残っていると伝えられています。
この話の教え
一つ目は、正直になることの力です。クッジュッタラーは、自分の過ちを打ち明けたことで信頼を失うどころか、王妃たちの先生になりました。過ちを認めることは、新しく始めるための一歩です。
二つ目は、よく聞き、覚え、伝えることの大切さです。教えを正確に覚えて人に伝えるうちに、クッジュッタラー自身のも深まっていきました。学ぶのに身分や立場は関係ありません。
このサイトの読み物で語を押してパーリ語を確かめることも、聞いた言葉を一つずつ覚えたクッジュッタラーのやり方に通じています。