瞑想サマタ瞑想
一つの対象に心をとどめ、静かに落ち着かせていく瞑想です。
サマタ瞑想は、心を一つの対象にとどめて、静かに落ち着かせる瞑想です。サマタは「静まること」「止むこと」を意味し、漢訳では「止(し)」と呼ばれます。心が落ち着いた状態をといいます。
何に心をとどめるか
対象にはいろいろなものがあります。よく知られているのは次のようなものです。
- 呼吸:鼻先を出入りする息にを向ける
- 慈しみなどの心:生きものの幸せを願う言葉をくり返す(慈しみの瞑想、四無量心)
- 思い出すこと:ブッダの徳や、自分が行った施しを思い出す(チャーガ・アヌッサティ瞑想)
伝統では四十種類の対象が数えられ、人の性格に合わせて選ぶとされます。たとえば、怒りやすい人には慈しみ、考えごとが多い人には呼吸、という具合です。
進め方
楽な姿勢で座り、選んだ対象に心を向けます。心はすぐにほかのことへ流れていきます。それに気づいたら、責めずに、そっと対象へ戻します。このくり返しが練習そのものです。
心を乱すものとして、伝統では五つの妨げが挙げられます。欲しいと思う心、怒り、眠気とだるさ、落ち着かなさと後悔、迷いの五つです。これらが静まるにつれて、心は対象に深くとどまるようになります。
深まるとどうなるか
心が深く静まると、喜びとが生まれ、やがてと呼ばれる、とても澄んだ状態に入ることがあります。
ただし、サマタ瞑想で得られる静けさは、瞑想をやめれば薄れていきます。苦しみの根を断つには、静まった心で、ものごとをありのままに見ることが必要です。それがヴィパッサナー瞑想です。サマタで心を整え、ヴィパッサナーで見抜く。二つは車の両輪のように支え合います。
八正道のうち、正定(しょうじょう)がこの瞑想にあたります。