ダンマ三相
すべてのものに共通する、無常・苦・無我という三つの性質です。
三相(さんそう)は、体と心をはじめ、作られたすべてのものに共通する三つの性質です。無常(むじょう)、苦(く)、無我(むが)の三つで、パーリ語ではアニッチャ、ドゥッカ、アナッターといいます。
無常 すべては移ろう
作られたものは、すべてます。体は日々変わり、気分も思いも、一瞬ごとに入れ替わります。山や建物のように長く続くように見えるものも、少しずつ変わり、いつかはなくなります。
苦 思いどおりにならない
移ろうものは、つかんでいようとしても、つかみきれません。楽しいことも、続いてほしいと願ううちに終わってしまいます。この思いどおりにならないことがです。痛みや悲しみだけでなく、満たされなさや不安定さも含みます。くわしくは四苦八苦で読めます。
無我 「私」と呼べるものはない
移ろい、思いどおりにならないものを、「これは私だ」「これは私のものだ」と言うことはできません。もし体が本当に私のものなら、「老いるな」「病むな」と命じれば、そのとおりになるはずです。けれどもそうはなりません。
ブッダは、体と心を五蘊に分けて、そのどれもが「私」ではないと説きました。無我とは、私たちが存在しないということではなく、変わらない核のような「私」がどこにもない、ということです。
三相を見抜く
三相は、頭で理解するだけでは足りません。ヴィパッサナー瞑想で体と心の動きをありのままに見続けると、三つの性質が自分の体験としてはっきりしてきます。これがです。
三相を見抜くと、ものごとをつかもうとする心がほどけていきます。このように、つかむ力が静まっていく方へ心が転じることを、厭離といいます。つかむ心がなくなれば、輪廻転生をくり返す力も尽き、の安らぎに至ると説かれます。